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2016
08.12

レイリーが導いた建物固有周期を求める式(UBC Method B)

Category: 構造設計
地震荷重や風荷重に対して建物を設計する際に建物の固有周期が必要となる場面がある。このため、基準や指針には、固有周期を簡便に求める式が示されていることが多い。

おそらく最も良く知られているものは、高さ h の建物の一次固有周期 T を 0.03h (S造)、0.02h(RC造)とする式ではないだろうか。これはいわゆる経験式である。

一方、経験式だけでなく理論式も載せているものもある。メジャーなところでは、UBC(Uniform Building Code)などが挙げられる。1997年版 UBC の "1630.2 Static Force Procedure." 下の "1630.2.2 Structure period." を見ると、経験式による Method A と理論式による Method B の二つの方法が示されている。

Method B の式(30-10)は以下の通りである。

ubc_eq_30-10.jpg

ここに、下添え字 i は i 番目の床レベルを示し、w は重量、f は水平力、δ は水平変位、g は重力加速度である。

この方法はレイリー(Lord Rayleigh)が考案したものなでレイリー法と呼ばれる。また、ルートの中身(の逆数)はレイリー商と呼ばれる。文献1には、レイリー法で一次固有周期を求める例題が出ているので、以下にそれを示そう。


ubc_eq_30-10_exp.jpg


この建物の一次固有周期を求めるのである。Excel で行った計算を以下に示す。足し算と割り算だけの計算である。各床レベルの水平変位は、δ1 = (f1+f2+f3)/k1、δ2 = (f2+f3)/k21、δ3 = f3/k32 より求めている。


ubc_eq_30-10_exp_r.jpg


Method B による場合は、求まった周期の値が Method A の結果と比較してあまり大きくならないように制限が付けられている。この例題の結果はこの制限に引っかかるのであるが、本稿はレイリー法の紹介が目的なので、それについての処理は省略している。

以上、日本では西南戦争が勃発した1877年に出版された The Theory of Sound に示される内容が、現代の設計法でも現役で使用されていることについて見てみた。このレイリーの編み出した方法は、後世に多大なる影響を与えたと言えるものなので、後日その辺りについても書いてみたい。


参考文献

  1. Alan Williams : Civil & Structural Engineering : Seismic Design of Buildings & Bridges, Kaplan AEC Education, 2004



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