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2014
02.04

時刻歴解析の時間刻みはどの位に設定するのがよいか?

Category: 構造解析
今回もウィルソン繋がりだが、少し実務的な内容について書きたい。

原子力規制委員会のウェブサイトでは、原子力構造物の安全性を検討した際の会議の議事録などが公開されていて誰でも読むことが出来る。筆者は原子力規制委員会にも原子力構造物にも何ら関係の無い者であるが、たまたまこの中の一つを読んでいると、某電力会社の行った構造物の動的解析結果について議論したものがあった。

ちょうどその解析にはウィルソンのθ法が使われていたのだが、一人の委員は、その解析のやり方が不適切だと言ってその電力会社を非難しているのであった。別にウィルソンのθ法がマズイ訳ではなくて、解析に用いた時間刻みがマズイのであった。

この会議での議論の内容自体は置いておくとして、では構造解析を行う際の時間刻みをどのように設定するのが良いだろうか?

ASCE(アメリカ土木学会)には、原子力構造物を対象としたASCE 4という設計規準のようなものがある。その98年版の "3.2.2 Time History Method" を見ると、時間刻み Δt を半分の Δt/2 としてみて、応答結果の差が 10% を超えないようならば、Δt を採用してよいとなっている。

また、Newmark 法などのよく使用される積分法における時間刻みの目安を、考慮する最短周期に対する比の形で以下のように与えている (TABLE 3.2-1. Maximum Time Step Size for Time History Analysis)。

  Houbolt 法 : 1/15
  Newmark 法 : 1/10
  Wilson θ 法 : 1/10
  Nigam Jennings 法 : 1/5

例えば、Newmark 法を使用する場合は、考慮する最短周期が 0.03(sec.)(振動数だと 33(Hz) 位に相当)ならば、時間刻みは、0.003(sec.)くらいまでは細かくするというのが目安となる。

原子力構造物というと剛構造であろうから、実際上はおそらく線形解析がメインになると思われるが(そんなことはない?)、ここでの議論は、線形系、非線形系の両方を対象としている( "3.2.2.1 General Requirements (a)" 参照)。

ちなみに、ASCE 4 の名称を以下に示しておく。

Seismic Analysis of Safety-Related Nuclear Structures,
Requirements for performing analyses of new structure design or existing structure evaluation to determine the reliability of structures under earthquake motions.

日本語で正確には何と呼ぶか知らないが、敢えて訳すと以下のようになろうか。

原子力安全関連構造物の耐震解析、
地震時挙動下の構造物の信頼性の決定を目的とする新規構造物の設計、又は既設構造物の評価のための耐震解析に要求される事項

参考文献
ASCE 4-98, Seismic Analysis of Safety-Related Nuclear Structures and Commentary

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