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2014
06.12

フックの地震学

Category: 地震工学史
Robert Reitherman の "Earthquakes and Engineers : An International History" には、前回書いたフックの講演記録のことが、そのタイトルページの写真と共に紹介されている。(余談だが、その写真の下には、"Source : From the auther's collection."と書かれているので、Reitherman はこの本を所有しているらしい。ちょっとうらやましかったりする。)その一部を以下に示そう(拙訳)。

「フックの死後、1705年に出版された Lectures and Discourses of Earthquakes and Subterraneous Eruptions では、現在の視点からするとフックが常に正しい結論に達していた訳ではないが、今日でいうところの地球物理学者と認められる態度で地質学を論じている。」

「この本の正式なタイトルから、フックが地震は地下の爆発によって生じるという誤った考えを持っていたことが分かるが、地表面地形の形成やその形成に至るまでの長期変化(かつて海中にあった領域が隆起して山地となるなど)についても彼の思考が早くも及んでいたことが伺える。」

補足しておくと、講演のタイトルにある subterraneous は、"地下の、地下にある"といった意味で、Eruptions は"爆発"である。地震が地下の爆発ではないことを明快に示してみせたのは、日本人物理学者の志田順(しだとし)であるが、これについては和達清夫の「地震」や武村雅之氏の「地震と防災」などに詳しいので、それらを参照されたい。

Reitherman の本に戻ろう。

「フックは、化石が超自然的に作られた自然の複製であるという当時の通説ではなく、自然の造形による自然の痕跡であるという認識を抱いていた。フックは、化石が発見された場所までどのようにして到達し得たのかについて以下のように思いを巡らせた。」

この文の後に、フックの講演記録の抜粋が示してある。フック自身による文章を見る機会はなかなか無いと思われるので、原文をそのまま示しておこう(訳すのが難しいというのもあるが。。。)

"... it may seem at first hearing somewhat difficult to conceive how all those Bodies, if they either be the real Shells or Bodies of Fish, or other Animals or Vegetables, which they represent, or an Impression left on those Substances from such Bodies, should be, in such great quantities, transported into Places so unlikely to have received them from any help of Man, or from any other Means"(Hooke 1705, p. 289).

それにしても、フックの地震学についてはこれまで見たり聞いたりした覚えがなかったので、念のためティモシェンコ(Stephen P. Timoshenko)の "History of strength of materials" を見直してみた。フックについては 4 ページほどが割かれているが、やはり地震学については何も出ていなかった。

が、しかしである。このフックに関する節の最初の一文には少し驚いてしまった。そこには以下のように書かれているのである。

Robert Hooke was born in 1635, the son of a parish minister who lived on the Isle of Wight.

なぜ驚いたのかについては、次回。


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