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建築構造学事始

ウェブとは?

最近ではウェブという言葉をよく耳にするようになった。これはもちろんwww(ワールド ワイド ウェブ)のことである。坂村健氏の著書だったと思うが、wwwのことを「世界中に張り巡らされた蜘蛛の巣のような通信ネットワーク」と説明していたように記憶している。

建築構造の分野では、H 形鋼などでフランジとフランジを繋いでいる板要素の部分を指す。建築学用語辞典には以下のように書かれている。

「ウェブ( web): 梁や桁の腹部をいう。とくに I 形断面の中央部分をさすことが多い。主としてせん断力を伝達する機能をもつ。」

Online Etymology Dictionary を見ると、web は weave(織る、編む)と近い関係にあることが分かる。また、蜘蛛の巣の他に、16世紀ころから"水かき"の意味としても使われるようになったと書かれている。下記にある PIE とは、インド・ヨーロッパ言語の共通の祖先にあたる印欧基語(Proto-Indo-European)のことである。

web (n.) : Old English webb "woven fabric, woven work, tapestry," from Proto-Germanic *wabjam "fabric, web" (cognates: Old Saxon webbi, Old Norse vefr, Dutch webbe, Old High German weppi, German gewebe "web"), from PIE *webh- "to weave" (see weave (v.)).

Meaning "spider's web" is first recorded early 13c. Applied to the membranes between the toes of ducks and other aquatic birds from 1570s. Internet sense is from 1992, shortened from World Wide Web (1990). Web browser, web page both also attested 1990.

クモの巣だと H 形鋼のウェブを連想しにくいが、アヒルやカエルの水かきならイメージとしてはぴったりだ。


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