2014
11.23

プリズム状の部材(prismatic member)とは?

Category: 用語
ティモシェンコ(S. P. Timoshenko)の材料力学の教科書に限らず、はりや柱が出てくる構造の専門書で英文で書かれたものを読んでいると、プリズム状の部材(prismatic member)という言葉を目にすることがある。

この prismatic member とは、断面形状や断面特性が材軸方向に一様な部材のことを意味する場合が多いようである。Prism の意味を Oxford Learner's Dictionaries で調べてみると、以下の様な説明が載っている(2つある説明のうちの1つ目のみ記載)。

1 (geometry) a solid figure with ends that are parallel and of the same size and shape, and with sides whose opposite edges are equal and parallel

直訳すると、「端部は平行で形状およびサイズが等しく、向かい合う辺は等しく平行である立体図形」となろうか。

専門書にある説明としては、AISC の Design Guide(設計指針のようなもの)の一つにウェブテーパー部材を対象とした "Design Guide 25, Frame Design Using Web-Tapered Members" のものがある。この Glossary では、以下のように定義されている。

Prismatic member : A member whose geometry and section properties are constant along its length.

冒頭に書いた説明はこれを引用したものである。その際、"意味する場合が多いようである"と書いたのは、特に断面の一様性を強調しないような場面でも使われている例を別の本で見かけたことがあるからである。

Prismatic に"一様"といった意味があることはネイティブには当たり前なのか、他の専門書を見てもあらためて定義されているものが上記のもの以外に見当たらない。

英和辞典を見ると、「角柱」といった訳が出ていたりするが、「角柱のH形鋼」では、「???」とならないだろうか。この言葉に出会ったら、"断面が一様"というニュアンスを思い出してみると理解の一助になるかもしれない。

因みに、テーパー部材のように軸方向に一様でない断面は、non-prismatic member と呼ばれる。


参考文献

RICHARD C. KAEHLER, DONALD W. WHITE and YOON DUK KIM : AISC Steel Design Guide 25, Frame Design Using Web-Tapered Members, 2011
スポンサーサイト

トラックバックURL
http://ksmknd16.blog.fc2.com/tb.php/78-1b4a0602
トラックバック
コメント
煉瓦造の強度確認の時の「プリズム試験体」というのは何のこっちゃいと思ってましたが、今回の記事の内容で納得しました。
whitefoxdot 2014.11.28 00:16 | 編集
煉瓦造の分野でも出てくるとは知りませんでした。情報ありがとうございます。
神田霞dot 2014.11.29 22:24 | 編集
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top