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建築構造学事始

材料力学的なぞなぞ?

今回は、カンチレバーつながりのコーヒーブレイク的な内容である。

数学者の矢野健太郎の書いた「クイッキー・トリッキー・フォルシー」というエッセーの「トリッキー」の下りに地球物理学者の坪井忠二が登場する(坪井忠二については、本ブログでも何度か取り上げたことがある。例えば、これなど)。そこでは、矢野健太郎自身が坪井忠二に算数の問題でまんまと一杯食わされた話が披露されている。

東大の坪井忠二先生は、いつも気のきいた問題を出題されるので有名であるが、あるとき、わたくしに、つぎのような問題を出された。「都市代表として、二十の野球チームが出場して、トーナメント戦で優勝を争う。引き分けはないとして、優勝チームがきまるまでに、何試合が行われるか。」

これは小学生の問題だし、わりと有名な問題である。矢野健太郎ともあろう人が、この程度の問題を間違えるのだろうか?だが、実際に間違えたのである(下記)。

そこでわたくしはそくざに、坪井先生に、二十から一を引いた十九が答えであると答えた。ところが坪井先生は、「そらちがった」と、ニヤニヤしておられる。(中略)坪井先生は、どこがちがったといわれるのだろうと、いくら考えてもわからない。とうとう降参したわたくしに、「君は、三位決定戦というものがあるのを知らないな」といって行ってしまわれた。これもりっぱなトリッキーであろう。

頭が柔らかくないと、落とし穴にハマるのである。というわけで(?)、筆者も材料力学の問題でトリッキーなものを作ってみたので、以下にそれを書いてみようかと思う。ティモシェンコの本と首っ引きで材料力学の勉強に疲れている人には、ちょっとした気分転換になるかも知れない。

問題: A 君は、先日受けた材料力学の試験の結果が思わしくなくて、このままでは必須科目である材料力学の単位を落としてしまいそうである。そこで、担当の B 教授は A 君に一度だけチャンスを与えることにした。問題を書いたプリントを渡すので、それを解いて期日内に提出すれば単位を与えようというのだ。プリントを受け取った A 君は欣喜雀躍した。自分にも解ける問題だったからである。だが、提出前に念のため、解答を記したプリントを構造系のエースである C 先輩に見せることにした。プリントを一読した C 先輩は、A 君が驚いたことに、「これは間違っているよ。」と言ったのである。一体、どこが間違っているというのだろうか?

以下がそのプリントの中身(問とその解答)である。A 君の手による部分を赤色で示している。

問: 先端に鉛直下向きの集中荷重 P を受ける長さ L の片持ち梁のモーメント図を描け。

cantilever.jpg


かえって材料力学ビギナーには簡単すぎるかな?

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